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幽世の竜 現世の剣


あらすじ

2012年6月4日。京都府北部を異形の軍勢が襲った。
 警察・海上保安庁・自衛隊による必死の防戦により撃退されたものの、被害は甚大であり、なによりもその〈軍勢〉がどこから現れ、どこへ消えたのか全ては闇の中であった。

 2012年12月8日 青森県むつ市
 数千名の死傷者と千名の行方不明者を出した惨禍から6ヶ月が過ぎてなお、日本政府は事件の手がかりすら掴めていなかった。
 ところが、この日事態は急転する。
 吹雪の中突如として現れた『耳の長い少年』は言った。
「わたくしは、リユセ樹冠国、西の一統リューリ・リルッカ。〈帝國〉に抗う南瞑同盟会議の命により、乞師として罷り越した。異世界の方よ。この国の宰相閣下にお目通り願いたい」

 奪われた国民は、〈門〉の向こうにいる。
 異世界〈アラム・マルノーヴ〉にて周辺諸国への侵略を開始した〈帝國〉の手から拉致被害者を奪還すべく、日本政府は自衛隊の出動を決定した。

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